弊社の歴史 その6

この頃、セグロイワシを獲ってイリコを作る既存の事業に加えて、時期により油がのりすぎてイリコの原料に向かないセグロイワシを魚の養殖場向けのエサとして販売したり、冷凍設備を導入してサバの冷凍品の製造を始めたり新しいことをいろいろと試しました。

 

その中でも一番の挑戦は当時高級品だった海苔の養殖でした。地元福川での養殖だけでなく、有明海で海苔網の権利も買って事業を始めました。

 

海苔養殖は、海で海苔を育てるだけでなく、採った海苔をすく設備や、すいた海苔を乾燥する設備も必要で大きな初期投資をしなければならない事業です。

そのうえ、海苔は気候などの条件が揃うと一気に成長しますが、収穫のタイミングを逃し一旦病気が発生すると一日で消えてしまい全く収穫できなくなるギャンブル性の高い品物でした。

 

イリコの漁や製造をしない春から夏の終わりにかけてしますが、海苔の収穫は真冬の冷たい海で作業する辛いものだったそうです。